鎧の言語化
May 26, 2025
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コア:仏教で言うところの「無」
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1層目:衝撃的な出来事によって受けた、その出来事の原因と感じた要因のイメージ
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2層目:1層目を「隠す」または「庇う」ために取るようになった行動
具体的には、生まれた時は皆「無垢」でピュアな「無」の状態で生まれてくる。毎日が新鮮であり、過去に基づいた価値観や知識はゼロ。「昨日お兄ちゃんに叩かれたから今日もお兄ちゃんが怖い」などの「前提」が一切ない状態。
しかし、1-2歳の時にそのままの無垢な状態で生活していたら痛い目にあい「だめだ!あり方を変えないとまたこの痛い目にあってしまう」と言う脳内リアクションを起こす。
一つ目の「鎧」
この幼少期の衝撃的な出来事は、一家の一人目のお子さんであれば、2人目の子供(つまり兄妹)が生まれた時などに生じやすい。私の場合は駄々を捏ねていたら母に「好きにしな!」と言われ、文字通り好きにしたら母が見当たらないという状況に陥ってしまい、大パニックを起こした(1層目)。
その結果「素直にやりたいがままに生きていると置いていかれる」と言うイメージを持ってしまい、再度置いていかれないようにと「良い子でいる」行動を取るようになった(2層目)。
これ以降、そして今日まで私の行動や思考の傾向のもとに「良い子」は根強い。この行動がすなわち私の1つ目の「鎧」であり、外から見たときに「徳子っぽさ」として現れる。
2つ目と3つ目の「鎧」
次は、生まれ持った「無」プラス「良い子でいる(私の場合)」と言う状態で生活をしていたら、それでも足りないと思わせる出来事に遭遇するのが10代にくる。私の場合は「どこに行ってもはみ出し者」という悲しみ(1層目)から開き直って「溶け込むまい」と言う行動を取るようになった(2層目)。
そして最後に20代後半から30代のどこかで同じことがまた起きる。
それぞれの「出来事」の探し方
このように1層目は大体3つの出来事で形成され、昔の話のはずなのに、やけに当時の風景や、誰と一緒だったか、どのような感情を覚えたかなどを鮮明に覚えていることが多い。タイミングとしては:
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1-2歳ごろ(あるいは幼少期)
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10代
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20代 後半
これらの出来事の探し方のヒントとしては:
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当時のことを謎に鮮明に覚えている
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周りから言われるコメントに傾向として現れやすい(例えば私であれば「徳子は個性的だね」を20代言われ、今では「世捨て人」とまで言われるようになった。これは10代に被った鎧の特徴)
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ジャッジの観察をしていると見えてくる傾向と重なる。
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その出来事の前には、そのような行動はとっていない。例えば私は10代より前ははみ出し者として開き直ってはいなかった。
出来事が3つ見えてきたら、一度それぞれの出来事を言語化する。
ここで穴埋めに使う言葉はなるべくシンプルにするのがポイントです!
私、徳子を例に埋めてみると:
私は2歳の時に、駄々を捏ねたら母においていかれた(と思った)出来事があり捨てられるのではないかと感じた。この時、私は「良い子」でないとまたこのような衝撃的な出来事に出くわしてしまうと感じ、「良い子でいる」と言うあり方を取り入れるようになった。
穴埋め定型分①
下記の文をご自身の3つの出来事を元に埋めてみてください:
私は___歳の時に、________があり_______感じた。この時、私は______でないとまたこのような衝撃的な出来事に出くわしてしまうと感じ、______と言うあり方を取り入れるようになった。
私は___歳の時に、________があり_______感じた。この時、私は______でないとまたこのような衝撃的な出来事に出くわしてしまうと感じ、______と言うあり方を取り入れるようになった。
私は___歳の時に、________があり_______感じた。この時、私は______でないとまたこのような衝撃的な出来事に出くわしてしまうと感じ、______と言うあり方を取り入れるようになった。
鎧を被ることの影響を見る
これら3つの出来事で取り入れた「あり方」、すなわち鎧は、他の人から見えたあなたらしさになります。例えば、私は幼少期に「母に置いて行かれた」と思ったところから「良い子」でいる鎧を被った。
しかし、この鎧の下には、本当の自分がまだ存在しています。
私の例で説明すると、私は「良い子」のフリをしているわけです。でも、その下には「ただやりたいようにしたいだけなのに」と言っている自分があります。このように、2層建で生きていると、どことなくエネルギーの浪費がすごいのと同時に「自分らしさ」と「フリをしている自分」の間にギャップが生まれます。
そのギャップが生じた結果、自分又は自分の周りの人に何かしら影響があります。
例えば、また私の例で説明すると「本当は好き勝手にやりたいのに、良い子のフリをしているので自由な自己表現ができていない」という影響があります。その結果、私はいつもどことなく「何かが足りていない」と言う感覚がありました。
穴埋め定型分②
出来事と、その結果被った鎧を特定できたら、次はご自身または周りの人への影響を特定してそれぞれ言語化してみてください:
私は_____と言うフリをしているけど、実際には______である。これによって自分や周りへの影響は_____。
私は_____と言うフリをしているけど、実際には______である。これによって自分や周りへの影響は_____。
私は_____と言うフリをしているけど、実際には______である。これによって自分や周りへの影響は_____。
さて、ここで一つ大事なのが、この鎧、制限にもなりますが、ご自身の強みでもあるので「悪いもの」「排除しなければならないもの」として捉えないでOk。ただただ、こういった出来事と鎧があること、そしてその結果どのような影響が人生に生じたのかが認識できると、鎧を外すことができるようになります。
創作タイム!
最後に、鎧を外しただけだと、バネのように戻ってくるので、外したところに装着したい別のあり方を創作してください。例えば私は「良い子」を外して「やりたいの直感を信じる」と言うあり方で生きているようにしてます。2つ目の「はみ出し者でいいや」と言う強がりを外すと「愛」と言うあり方を被ってます。
特定できたら、また言語化してください。これは穴埋めしたら、再度ご自身で読み上げるか、ジャーナル又は別の紙に手で書いてください:
私は_____と言うフリをしているけど、実際には______である。これによって自分や周りへの影響は_____。ここに立って作る新たな私は_______と言うあり方である。
私は_____と言うフリをしているけど、実際には______である。これによって自分や周りへの影響は_____。ここに立って作る新たな私は_______と言うあり方である。
私は_____と言うフリをしているけど、実際には______である。これによって自分や周りへの影響は_____。ここに立って作る新たな私は_______と言うあり方である。
ここも引き続きシンプルな言葉を探せるとベストです。
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「実際には〇〇」に入る言葉は「〇〇と言う人」というよりはあり方を入れてください(例:寂しがり、強がり、わがまま、好きにしたい、など)
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自分や周りへの影響としては、そのフリをしている在り方によって得られない「こと」や「もの」です(例:深い関係になれない、自己表現が欠ける、など)
使い方
言語化ができ、新しいあり方の創作ができたら、今度は使い倒すまで。
今までは意識せずにこの3つのあり方、その組み合わせでのあり方で人生を扱っていたのだとしたら、今後はこうしたあり方によって「うまくいかないな」「もっと違う角度から行動したいな」と思うときに創作したあり方を「試着」して行動できます。
具体的には(強いふり、を例に書いてます):
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「強いふり」をしていてプラスに働くこともあるけど、それが故に部下や他人に仕事を依頼できない・頼れないと言う状況の時、あえて創作したあり方(ソフトな人、など)を試着してみて「ソフトな私だったら、この状況でどういった行動を取るかな?」と、別の視点から物事を見てみる
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「強いふり」をしていて、第1印象がきついことで営業成績がイマイチの場合、敢えて「ソフトな私」を創作して、そんな自分だったらどういったあり方で営業トークをするかという視点で行動する。
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